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近藤はううんと唸る。何の確証を持って遠く離れた人物の生存を断言しているのか分からないが、沖田は昔から見え透いた嘘を吐くような人物ではなかった。
長い静寂の後、近藤は険しい顔を伏せたまま口を開く。
「……総司。俺は本当は反対したい。だが、https://cutismedi.com.hk/expert/10/BOTOX%E5%8E%BB%E7%9A%BA%E9%87%9D それでも行きたいというなら、一つ条件を飲んで貰う」
「はい。何でしょう」
「帰ってきたら、嫁取りを真剣に考えてくれ。天然理心流宗家を継ぐのに、嫁は必要だからな」
ごくりと息を呑む音が部屋に響いた。沖田は僅かに動揺の色を瞳へ浮かべ、目を瞑り、畳に触れる拳を握る。そしてゆっくりと開眼すると、頭を下げたまま頷いた。
それを見た近藤は沖田の覚悟の深さを知る。あれ程までに女子を遠ざけようとしていたのに、それを飲んででも行きたいのかと内心驚きを隠せなかった。
「そこまで言うなら、許可せざるを得ないじゃないか……」
その言葉に沖田は顔を上げる。目の前には困ったように頭を掻きながら、笑みを口元に浮かべた近藤がいた。昔と寸分変わらぬ、優しく理解のいい兄である。
「ただ、向こうにお前さんが居られる滞在期間はたったの七日が限度だ。……済まんな。実は俺もまた一月経ったら訊問使へ同行することになりそうなんだよ。流石に、局長と一番組組長が揃って不在はイカンだろう?」
「は、い。はい……!それで十分ですッ」
「分かった。歳には俺からよく言っておくから、準備が出来たら直ぐにでも発ちなさい」
近藤はそう言うと、背後にある自身の文机へ手を伸ばした。そして引き出しから厚みのある包みを取り出すと、沖田の前に差し出す。 その一方、馬関では高杉が白石邸へ帰ってきたのは数日後だった。珍しく疲労の色を隠そうとせずに、布団へ倒れ込む。
「薩摩め……。薩摩の芋どもめ……」
部屋には柔らかな陽射しが差し込むが、その下でも顔の青白さが目立っていた。
本来であれば、馬関にて長州藩代表の木戸らと薩摩藩代表のが最終会談を行い、そこで同盟を締結する予定だった。しかし、西郷の都合により場所を京へ変更したいとの連絡が直前になってきたという。そこで、我慢していた反薩摩の志士達が反発の声を上げたため、木戸から連絡が来たのだ。
「高杉。
ちゅうなァ。何があったがよ?」
坂本は視線を桜司郎へ向ける。するとそれを受けた桜司郎は頷き、部屋をそっと出た。
先日、坂本との会話にて新撰組の元へ帰ると決意を固めたのだ。故に多くを知れば引き返せなくなってしまうため、これ以上長州の内情に触れないようにしたかった。
高杉はゆるりと身体を起こすと、胡座をかき、その腿の上に肘を付いた。
「何とか収めたけぇ、もうええんじゃが……。薩摩が自己都合で馬関に来られんけぇ、京へ来いと言いよった。……奴らは物の道理を知らんのか?」
京では長州は"朝敵"となっており、ましてや木戸なんかは顔が知られすぎている。見付かれば命は無いというのに、わざわざそこへ呼び付ける薩摩の気が知れなかった。
「ほんまは、僕が行ければそれが良かったんじゃが。この件には表立って関わらんと決めたけぇの」
「ほう、何故やが?」
「病のことを知られとうないってこともあるが。……先が無い僕が同盟締結の中心になってどねえする。もし僕がすぐ死ねば、白紙にされよる可能性じゃってあるじゃろう」
微熱があるのだろう、気だるそうに高杉は瞳を伏せる。空咳を何度かすると、すまんと言い横に倒れ込んだ。
坂本は眉を下げながら、布団をその上へ被せる。
「高杉は無理をしすぎがよ……。命あっての志やき、ちっくと養生したらどうちや」
その言葉に、高杉は鼻で笑う。熱で潤む瞳を坂本へ向けた。病に身は冒されども、視線だけは炯々としている。その相違が余計に痛ましかった。
「養生なんかしちょったら、期を逃すじゃろう。……それに、長州を